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試運転さんからPCの静穏化のレポートを投稿いただきましたので紹介します。 試運転さん ありがとうございました。 |
試運転さんのコメント |
夜中にPCを触っているアナタ、アレに悩んでいませんか? アレとは...ファンの爆音、HDDの振動などです。おかげで、落ち着いてゲームや開発が出来ないなんて状況じゃありませんか? この記事では、騒音を解決するためのヒントを書いてみようと思います。 |
熱の伝わり方 |
ではまず、熱に関する事から整理していきましょう。 みなさんがよくご存知なのは、熱伝導率くらいだと思います。実際、雑誌などでもその事が中心です。 しかし熱伝導率は、熱伝達というものの一項目にしか過ぎません。 熱の伝わり方は、伝導、対流、放射の3つがあり、これをまとめて熱伝達というのですが、 |
ヒートシンク |
では、これらの事がヒートシンクを選定する上において、どのように影響するのでしょうか? 高性能ヒートシンクの材料として思い浮かべるのは、おそらく銅ですね? しかし、熱伝導率は良いのですから、活用したいところですね。 では、ヒートシンクの材料は何が良いのでしょう?意外にも、アルミが一番お手軽だったりします。 色が関係あるのかよ!?と思われるでしょうが、これが関係あるんです。 では、白くしたらどうなのか? 材料が決まったら今度は形状ですが、形状により冷却性能が違う事は有名ですね。 ピン同士の間隔はというと...もし自然換気に頼るのであれば、間隔は広くとらねばなりません。なぜか? |
風道 |
ヒートシンクが決まったら今度は風道です。これにもいくつかポイントがあります。 換気口には角がない方が良い事は皆さんご存知なんですが、無闇に穴を開けたり、風道が狭すぎても広すぎてもダメ、 というのはあまり知られていません。 どういう事なのか?両方とも風速に関係してきます。物体を冷やす際、風速が遅いと冷やす事が出来ません。 なぜ、風速が遅いと冷やせないか? 風量と風速の関係を簡単に説明するなら、次のようになります。 1. もっと勢いよく吸い込んでみる。 この例をそのまま、水から空気に置き換えてみてください。 これら以外にも、熱貫流や熱反射なども考慮すべきなのでしょうが、そこまでやったところで、影響はほとんどないと思われます。 |
ドライブの騒音 |
CDDにしろHDDにしろ、モーターがある以上どうしても騒音は発生します。 最近の物は、モーターの制御がPWM方式なのでより騒音・振動が発生しやすい状況にあるようです。参考 HDDの回転数は近年上昇傾向にありますが、回転数が上昇しても軸がブレなければ軸ブレによる振動は起きないと思います。 ただし回転数が高くなると、ねじれに気を付けなくてはいけません。 |
モーメント |
モーメントとは回転する力の事を言います。これを抑えない事には振動は収まらないと考えたほうが良いでしょう。 モーメントがあればそれに対する反力が必要ですが、必要な反力が大きいとねじれも大きくなります。(後述) |
重心と剛心 |
重心とは重さの中心、剛心とは物体にモーメントが加わった時の回転の中心を指します。 この2つの距離が離れていると、ねじれが発生し、振動の原因になります。 ですからねじれが発生しないよう、位置をあわせてやる必要があります。 いろいろ方法はあると思いますが、死重を用いて重心を剛心に近づける、というのが簡単に出来る方法だと思います。 ただ、死重を載せただけでは振動問題を解決する事は出来ないでしょう。 |
遮音と吸音 |
上記の対策とあわせ、遮音や吸音を考える人は多いと思います。しかし、どちらか片方しかやらない人をちらほら見かけます。 実は、いくら吸音性能が高くても遮音していなければほとんど意味がないんです。 一般に、吸音材というのは吸音率が高いものが選ばれます。しかし多くの場合、透過損失が小さいです。 透過損失が大きい材料は重いものが多いです。ですから、まずは遮音したい物の外側を重い物で遮音し、 |
ファン |
いまどきのPCでは自然換気のみで冷却するのはかなりの困難が予想されます。 寿命の観点からもあまりよろしくありませんからちゃんとファンをつけた方が良いでしょう ますは私にも分かる、dBの事についてだけ、少しお話しようと思います。 ファンの騒音レベル表示はどこのメーカでもしてあるのですが、表記にdBとdB(A)の2種類が混在しているようです。 蛇足ですが、dB(A)の数値が同じでも、周波数により聞こえやすさは変化します。 で、羽根の形なのですが...さすがに航空力学や流体力学の分野は全く分かりませんので他人に説明できません。 |
編集後記 |
元々この記事は、Dreamcastを静かにする為の研究をしていた時のメモです。 ですから、一部変な記述があると思いますがお許しください。 Copyright (C) 試運転 |