最近ジャンク品を手に入れ、それ用の電源が必要になったり、壊れて代わりの電源が必要になったりする事が多くなりましたので、電源の選び方についてまとめておきたいと思います。
大前提として、全て正常の部品であること。何か故障中の部品がある場合は、まずそれを修繕してから、電源を繋ぎましょう。
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1)基本的に同じ種類の電源にする。
電源には大きく2つに分けてスイッチング電源とシリーズ電源があります。
見分け方は、シリーズ電源は持ってみればずしっと重く、スイッチング電源は、見た目よりも軽いです。 |
スイッチング電源は一般に小型で、軽くて、容量が大きいが高価です。
消費電力が大きい製品用または高級品(ビデオカメラやノートパソコンなど)の電源として良く用いられます。 |
シリーズ電源は一般に重くて、大きいですが、安価です。
低消費電力の製品用や値段の安い製品の電源として良く用いられます。 |
スイッチング電源は定格の範囲内であれば、負荷の多寡にかかわらず、出力電圧がほぼ一定になります。
電流についても、過電流防止回路が付いている場合が多く、比較的安全です。 |
シリーズ電源は負荷によって電圧変動が大きく、負荷を短絡すれば、大電流が流れ、どこかが破壊されるので、取り扱いに気をつける必要があります。 |
スイッチング電源をシリーズ電源用の負荷につないだ場合は定格電圧・電流等が同じであれば、あまり問題は出ないと思われます。 |
シリーズ電源をスイッチング電源用の負荷につないだ場合は、入力電圧が過大になり、故障の原因になる可能性があります。 |
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2)コネクタを合わす。
コネクタは似たような形でも太さがいろいろあったりするので、形状を完全に一致させる必要があります。 |
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3)極性を合わす。
丸い電極の場合、外側が+のものと内側が+のものがあります。
この極性を逆に配線して、電源を入れると、大抵の場合、電源か負荷のどちらかが壊れます。
多くの場合、コネクタの周りに絵で示してあるので、繋ぐ前に必ず、確かめましょう。
逆の場合は電線を一旦切って、逆に繋ぎかえればOKです。この加工をする場合、半田鏝やスリーブのような工具や部品が必要になります。
なるべく極性の合った物を探す様にしましょう。 |
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4)電圧を合わす。
一般的に 電源の電圧>負荷電圧 になっています。
例)私の所有するソニーのビデオカメラ用の物はスイッチング電源です。
電源出力は8.4V、1.4Aですが、
負荷の電圧は7.2Vです。
これはカメラ内部の電池を充電する時に、電池の定格電圧よりも2割前後高い電圧をかける必要があるからです。
電圧が高すぎると、充電時に過大な電流が流れたり、過充電になったりする可能性があります。もちろん内部のレギュレータが破壊される可能性もあります。
電圧が低すぎると十分に充電できない可能性があります。
従って、電圧はできるだけ元の電源に合わす様にしましょう。 |
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5)電流容量
必ず 電源の電流容量>負荷の消費電流 になっています。
交換用の電源の電流容量は必ず負荷の最大の消費電流よりも大きい物にしましょう。
負荷の最大の消費電流というのは瞬間的に流れる電流の最大値を意味し、テスターで測って表示される電流よりも、かなり多く必要です。
スイッチング式の電源の場合は電流容量が大き過ぎて困る事はありません。値段が高くなることぐらいのもんです。
シリーズ電源の電源の場合は電流容量が大き過ぎると、電源としては低負荷で動作するため、電圧は常時高い目で供給されます。
その場合充電時に電流が多くなりすぎてトラブルが発生する可能性がありますので、シリーズ電源の場合は電流容量も大き過ぎない様に選択する必要があります。 |
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以上5つのポイントに気をつければ良いかと思います。
もし間違っていたり、おかしな表現がありましたら、遠慮無く、ご指摘をお願いします。
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