PC-9801-92とそのBIOS ROM まりも 2018年10月8日(月) 21:46 |
動かなくなっていたPC-9801-92の修理ができたので、ROMを読んでみることにしました。このボードのROMは型番不明のものですが、回路パターンから16bit幅のものでピン配置は27C1024と同じであるようです。消去窓もないし27Cという型番でもないのでマスクROMと推測されます。
16bit幅のROMを読める装置やボード類を持っていませんでしたが、玄人志向Mistress9を改造して、空きパターンを使って別途の16bit幅のROMを読めるようにしました。ただしMistress9では32KBまでしか読み書きできませんので、ROMの上位のアドレスA14,A15,A16にDIPスイッチを接続して、手動で変えられるようにしました(画像)。これでとりあえず256KBまで読めるようになりました。
これに92ボードのROMを載せていざ読み出してみると、通常読めるデータとは違うものが読み出され、有効なデータのサイズも16KBあることがわかりました。 55ボードでは拡張ROM域に出現するのは4KBで、I/O操作によりバンク切り替えで裏4KBが読み出せることが知られています(昔のザベの記事による)。その方法で「92ボードのROMを92ボード上で」読むことはできますが、データは8KBになります。しかし今回別のボード装置で読んでみたところ16KBあったというわけです。
92ボードでは、動作中に何らかの条件で裏ROMが出現し、それは4バンク(16KB)あるということになります。55ボードと違い、裏の表、裏の裏などを出現させるI/Oも知られていませんので、今後調べてみようかというところです。
なおPC-9821A-E10と同じく1GBの壁は存在します。製造年月1996年5月rev. D6と新しいにもかかわらずです。
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PC-9801-92の基板 まりも 2018年10月10日(水) 11:17 |
PC-9801-92は2枚ありますがこちらは古い方です。このROMは直付けだったので半田を溶かして外しました。パターンが追いやすくなります。といっても外すまでも無く単純な配線でした。どうもCE#,OE#というピンがGNDに永久接続されているようです。CバスからのメモリR/W信号はSAGAT 777チップに入り、直接ROMには行きません。 本体側からのROMアクセス範囲が4KBと狭いことなども考えると、92ボードを汎用の16bit幅ROMライタに改造するのは、手間がかかりすぎて現実的でなさそうです。
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H98-B12のBIOS まりも 2018年10月16日(火) 22:17 |
SCSI基本部分は同様なH98-B12のBIOS書き換え(1GB壁の修正)にチャレンジしてみました。ところがどっこい・・・H98のNESAのROMは、1バイトでも書き換えると「異常」と判断されてシステムから切り離される仕様となっていました。バイト単位のチェックサムがゼロになっているようなので適当なところで合わせてみたものの受け付けてくれません。25年近く所有していて、このような仕様とは知りませんでした。NESAな部分の処理がわからないのでお手上げです。検索しても出てこないですねぇ。 さらに言うとROMエリアのRAM化の方法もわかりません。Undocumented2にも書かれていません。中期の98(RA21以後486機まで)の方法はそのままでは通用しないようです。
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H98m105の専用SCSI まりも 2018年10月17日(水) 22:01 |
H98モデル105の専用SCSIボード部分です。ROMが直半田付けでなくソケットに入っているという点がラクです。内容的にはB12と同じで、これも1バイトでも書き換えるとシステムから切り離されてしまいます。H98を極めるのが遅きに失した感が・・・ 所有しているH98パーツには、これらの他にはメモリボードH98-B08があり、同様にNESA情報のROMが載っています。メモリボードにbootROMの機能は必要ないはずなので、純粋にNESA機能のみを調べるにはよいかもしれません。ただ半田直付けなのが面倒で・・・
以上でA-E10の兄弟ボードの全てですが、1GBの壁はあるという結論になります。1GB壁コードを書き換えたROMに置き換えるのはいずれも難しいものばかりですが、システム保護の制約がなく、汎用的な2.54mmピッチDIPソケットであるという点では92ボードが一番容易ということになります。E10はハーフピッチソケットのROMを見つけるのが大変、H98はシステム保護の封印解除を読み解かないと始まりません。
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当時実在したNESAバス用ユニバーサルボードであるPC-H98-B01には NESA-FOチップのユーザーズマニュアルとマニュアルの正誤表が付いていたそうですが 今となっては入手不可能に等しい一品ですし。(汗
#H98は主流になれなかったために、いろんな意味で不遇&不便ですよね・・・
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E10の1GB壁問題決着 まりも 2018年10月20日(土) 20:44 |
H98model U105のITFすら未だ読んだことがないというか、読み出し方が判っていないくらいなので、H98を極めるのは長い道のりになりそうです。とりあえず後回しですかねぇ。20年も手を付けてなかったというのに・・・
E10の1GB壁問題は決着ついたようです。'97年製でも壁有りでした。マスクROM使っている以上、ミイソはそうそう中身変えるつもりもなかったんでしょうけど。 https://6607.teacup.com/aurora/bbs E10PATさえ入れておけばなんとかなるのがE10です。
E10以外のボードにもRAMパッチと思ったんですが、既に書いたように、55/92ボードはROMバンク切り替え動作しているので、そのままではRAMには置けないんですよね。バンク切り替えたときにRAM→ROMに戻すルーチンを付け加えるような大がかりなパッチまで必要となってしまいます。92では2バンクの2セットがあることが判明したわけですが、どうも機種グループによってそのセットを分けているようでもあります。理由は未だわかっていませんが、これも困難を大きくしています。DIP SW2-6,7での選択でしょうかね。
まあオンボードのE10やH98モデル105と違い、92は無理してまで使う必要性は誰にもないでしょうから、放置になりそうです。
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み○そ:「仕様です」 /人'A`;人\ 2018年10月26日(金) 21:13 |
これはしかしあれですな,経緯をも含めてひとつまとめておくべき事項やおまへんでっしゃろか.この問題には長いこといろんなとこでいろんな人がいろんな主張をしてきはりましたでなぁ(汗
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真っ暗純正SCSIボードは寂しいので まりも 2018年10月31日(水) 1:26 |
PC-9801-92兄弟のBIOS改良が行き詰まったので、PC-9801-100ボードのBIOS大改造にチャレンジしています。まず容量制限ですが8GBまでというのを取り払ってPCIなSCSIと同じく32GBまでになるようパッチをあてます。
PCI機種で動作している場合は、初期化の最初でROMをRAMに転送するところまで行うルーチンをつけたので、デバイススキャンの時間がめちゃくちゃ短縮になりました。PCIのSCSIボードより短いくらいとなっています。アクセス速度も細かい単位のアクセスでは5倍くらい速くなります(画像2)。E10が兄弟より速いのはRAM化されているためですが、それと同じです。
ミイソ純正SCSIボードは画面表示がなくてボードの動作状況がわからないというのは昔からけしからんと思っていましたが、これはROMのエリアが4KBという制約から仕方なかっただろうというところです。しかし100ボードは12KBも占有するうえに後ろのほうがかなり空いています。さらにPCI機種上では16KB境界になるので、もうスカスカでパッチ放題な状態です。
ということで、初期化の最初の段階、デバイススキャンが確定した段階の2つのタイミングでいろいろ情報を表示してみるようにしました(画像1)。これで画面的にはサードパーティ製SCSIっぽくはなってきたかなというところです。ちなみに2度の表示タイミングの間にEXIDE55Xのメッセージが割り込んでいますがこれは避けようが無い仕様です。 あと付け加える機能としたら何でしょうかねぇ。
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PC-9801-100のBIOSバージョン違い まりも 2018年10月31日(水) 21:56 |
BIOSのバージョン1.10、2.00(AHA-1030B)の物を主に使っていたのですが、念のため1994年製の1.00を調べたところ・・・ >12KBも占有するうえに後ろのほうがかなり空いています そうなっていませんでした。本当に使用されているのか不明ですが16KBフルにデータが入っています。そうなるとパッチが当てられません。ちなみに1.00は、「PC-9821-100」という間違った型番文字列が入っている初代バージョンです。記憶では、これらのほかには1.20のようなバージョン(1996年製?)もあったように思いますので、なんとか入手してコンプリートとしたいところです。というわけで、 >あと付け加える機能としたら何 まずはBIOSバージョン表示でしょうね。debuggerでダンプしない限り普通には見えませんから。
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>PC-9801-100 手元に1枚あったよな、と漁ったら
NECシリアルナンバー 6700077S
基板直貼りシール AHA-1030P S1 907000 D 9602
の個体がありました。
ROMのシールは
ADAPTEC INC 907302-00 C BIOS A3EE (c) 1995
ADAPTEC INC 907302-01 C BIOS F412 (c) 1995
です。 Adaptec側では1996年第2週製造っぽいですが NEC側でラベル追加して出荷されたのは1996年7月のようです。 そして状態はイマイチの個体です。(殴
ROMはマスクROMではなくOPROMっぽい雰囲気ですが、シールを剥いていないので不明です。
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AHA-1030*三姉妹 まりも 2018年11月1日(木) 20:23 |
うちのはROMのシールは既にどっかに行ってしまっておりますが(汗 元のROMバージョンは、左から1.00、1.10、2.00です。左のだけ基板レイアウトが異なり、50pinコネクタ装着可能なパターンがあります。これ以外は基板のタイプはどれも同じではないかと思います。 真ん中の1.10のみNEC型番の-100ボードで、基板に貼られたシールではtshさんがお持ちのと同じ907000 Dです。ロット番号シールでは7Yですので、1.20というのはもしあるなら幻かもしれないくらい後('98以降)じゃないでしょうかね。 右のはAHA-1030B/J97として売られていたものですが、基板に1030Pと書かれています。このためオークションでは区別なく出品されていたりしますが、1030BのBIOSバージョン2.00であり、Windows98がなぜか起動できないという重大な問題が知られているので要注意です。DOS(BIOSアクセス)では高速化されているということがパッケージに書かれていましたが、確かに1割くらい速くなります。。
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PC-9801-100/AHA-1030P/BのBIOS ROM改良ツール まりも 2018年11月18日(日) 13:00 |
表題のものをとりあえず作りましたので公開しておきます。EXIDECBなどと同じくROMライタと生ROMの27C256が必要です。 8GB上限破りはともかく、PCIバス機ではかなり起動が速くなります。起動中に情報が画面に表示されると、SCSIデバイス・ケーブル接続やMMX化関連のトラブルで役に立つことがあると思います。 http://hp.vector.co.jp/authors/VA012947/scsi/a1030rom.html
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