PC/AT互換機用FDDのPC-98での使用 本資料の公開にあたり,情報をいただきましたまりもさん,ぶぅぶぅさん,通りすがりさん に感謝いたします.また本資料のご利用は自己責任でお願いします. PC/AT互換機用FD1231Tを改造し,PC-98で使用できるようにしました. 使用したPC/AT互換機用FD1231Tは98NX用の P/N 134-506790-256-2(制御基板G8XBY) で,手本にしたPC-98用FD1231Tは P/N 134-506790-011-2(制御基板G8XBZ)です. 制御基板の違いは以下の通りです.0Ωとは0Ω抵抗でショートの意です. -------------------------------------------------------------- PC-98用 98NX用 -------------------------------------------------------------- R2 0Ω オープン R3 1KΩ オープン R4 0Ω オープン R8 0Ω オープン R9 オープン 0Ω R23 0Ω オープン R24 オープン 0Ω J8 オープン 0Ω JA1 オープン 2側0Ω JA2 2側0Ω 1側0Ω D1 D3Eあり なし HDR オープン ショート(ハンダ盛り) T/H オープン ショート(ハンダ盛り) イジェクトボタン脇の メディア検出スイッチ なし あり DS設定用ジャンパ あり なし -------------------------------------------------------------- D1の "D3E" は,トランジスタと思われる3つの端子のあるパーツです.これは故障した PC-98用のFD1231Tから移植しました. また,0Ω抵抗の部分はハンダで直接ショートさせました. この改造でPC-9801BX4で3モードで動作しました. PC/AT互換機用FDDを改造し,PC-98のFD1231Tおよびその互換FDD代わりにする方法は, すでにいくつか報告されています: ■FD1231H(G7EQV)を改造 http://weblabo.griffonworks.net/dorlog/2nddorcom/98maniacs/14183.html ■"ソフマップのジャンク箱で,Replace with Compaq Spare 3 MODE FLOPPY  [160788-201] と書かれて売られていたOSD" の改造 ぱるふぃの「こっち系」空間 http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Sumire/2647/kocchi/top.html  --> パソコン --> 前世代のクロックアップ ■P/Nが -117- のFD1231T(G8WEG)の改造 http://web.archive.org/web/20030108024739/www.janis.or.jp/users/omoikane/fdd/1231t.htm ■Citizen製OSD-U(E04J)の改造 http://web.archive.org/web/20030108023332/www.janis.or.jp/users/omoikane/fdd/osd.htm ■P/Nが 134-506794-223-1 のFD1231H(G8XZE)の改造らしい http://weblabo.griffonworks.net/dorlog/2nddorcom/98maniacs/16450.html ■MITSUMI製D353M3Dの改造 わぴこのほーむぺーじ http://wapiko.ddo.jp/wapi  --> [日記兼掲示板] の2008年10月1・5・7・17日の各日記 ■HAMLIN'S PAGE http://members.ld.infoseek.co.jp/hamlin/  --> PC-9821/9801シリーズとFDD  --> FDD_29 PC/AT互換機用FDDを PC-9801シリーズで使用する研究 に,Y-E DATA製YD-702J-6637J(このFDDにはReady信号ピンあり)をPC-9801FSとBX2で 使用するための改造情報があります. ■リサイクル掲示板上で,通りすがりさんより以下の情報をいただいております(一部  表現を変えています): ・VFO無しで1インチ高のFDDの代わりになるのは"YD-702D-M6639D”である.  MODE SELECT(PC-98では360/300)の入力信号レベルをショートピンで選択できる (使えるまでの手間が少ない).DISK CHANGEの処理(NCピンにジャンパして出力  させる)を適切にし,ケーブルを少し加工しPC-98側の33ピンに接続する. ・FD-235HG-C805,FD-235HG-C817,FD-235HG-C897にも同様の機能があるが,MODE SELECT  の入力信号レベルが固定なため,PC-98の360/300の信号が直接入らず,信号を反転させる  必要がある.ただし,1.2Mモード限定ならばMODE SELECTをGNDに落とせば使用できる. ・FDDからのHIGH DENSITY信号は使用する必要はない.また,PC-98側から出ている  DENSITY信号は使用しない(2HDメディアで1.2Mと1.44Mを使用する上では問題なし).  PC-9801/9821から出力されているDENSITYは,FDDの動作モードを2HD(1.2M)/2DD  (640K)の切り替えに使用していると思われる(PC側からFDDのモードを切り替える).  一方,PC/AT互換機用のFDDは,2HDのメディアを入れた時は2HDモードで,2DDメディア  を入れた場合は2DDモードに切り替わる.(FDDか自動的に自分のモードを切り替える).  PC/AT互換機用のFDDをPC-9801/9821に接続して2DDのメディアを互換性を保ったまま  使用することは困難であろう. ・PC-98のセットアップメニューでのアクセスモードの指定は「自動」でよい. ・YD-702D-M6639DをPC-9821V13に接続して2DDメディアを使用した際の挙動は以下の通り. 機材  PC-9821V13 Aドライブ:YD-702D-M6639D(接続ケーブルを作成)        Bドライブ:FD1231T        FDは擬似2DDメディア(2HDのメディアを2DDに偽装) 結果  1)FD1231Tで640Kにフォーマットし,システムを転送し,    YD-702D-M6639Dで起動させた場合 --- 起動不可  2)YD-702D-M6639Dで640Kにフォーマットし,システムを転送し,    FD1231Tで起動させた場合 --- 起動不可  3)FD1231Tで640Kにフォーマットし,システムを転送し,    FD1231Tで起動させた場合 --- 起動可  4)YD-702D-M6639Dで640Kにフォーマットし,システムを転送し,    YD-702D-M6639Dで起動させた場合 --- 起動可  * 1.2Mおよび1.44Mにおいてはお互い同士での起動などすべての    互換性は問題なし.  * PC/AT互換機のFDDは2DDのメディアを入れると300回転になる仕様.    (FDDの記録方式も2DDモード)    PC-98用のFDDで2DDのメディアを入れた場合の回転数が360回転なのか300回転    なのかは不明だが,検証結果からは2DDの時も360回転の可能性が高い. ※Y-E DATA製YD-702J-6637JとYD-702D-M6639Dのデータシートは以下にあります: http://www.yedata.co.jp/multi/image/YD702JM6637J.pdf http://www.yedata.co.jp/multi/download/YD702DM6639D.pdf